2024年9月11日、運行中のJR貨物列車、約7000両の運行停止がされました。停止した理由は、JR貨物が検査データを改竄するなど不正行為を行っていた問題で、新たに確認できなかった車両が見つかったからです。
今回は、不正データ改ざんについてと貨物列車について深掘りし、まとめてみました。
貨物列車の不正データ改ざんについて
JR貨物列車が停止されたのは、
安全試験に置いて不正行為が発覚したためです。具体的には、北海道、神奈川、広島の3つの車両工場で車輪組立作業中に、安全データが改ざんされたり、基準以下の情報が無視されていることが判明しました。
不正が発覚した経緯は、
同年7月にJR新山口駅内で貨物列車の脱線事故が発生し内部調査中に社員から申告があり不正が発覚した様です。
不正内容は、
貨物列車の車輪組み立て作業で、基準値超えの圧力かけるも基準値に収まるようにデータ改ざんされていました。
組立作業で強い圧力がかかっていた場合、車輪や軸に傷つき強度が弱くなり、再び脱線事故や車両故障を発生する恐れが発生しました。
この問題を受け、運行中の車両全ての貨物列車の安全性が確認できるまで運行を中止されました。その数約7000車両にも及ぶことのようです。
※追記
点検を進めた結果、564両+67両、計631両の不正車両が見つかりました。
過去にも鉄道業界では、貨物の盗難や車両メンテナス不足などの類似の問題が発生していましたが、この様に貨物の列車運行全て中止にしたのは、非常に珍しい事態であり、物流全体に影響を与えた重大な問題となっています。
以下がJRが公式に発表している遅れ内容になっています。
<東海道・山陽線 下り>
遅れ件数:20件
平均遅れ時間:18.9時間<東海道・山陽線 上り>
遅れ件数:22件
平均遅れ時間:17.8件<東北・函館線 下り>
遅れ件数:10件
平均遅れ時間:13.5時間<東北・函館線 上り>
遅れ件数:10件
平均遅れ件数:12.3時間<日本海縦貫線 下り>
遅れ件数:6件
平均遅れ時間:10.5時間<日本海縦貫線 上り>
遅れ件数:8件
平均遅れ時間:10.5時間<高崎・上越線 下り>
遅れ件数:1件
平均遅れ時間:3時間
出典:JR貨物鉄道株式会社
この影響による運送会社のコメントは以下の通りです。
【佐川急便】
9月9日以降に発送された荷物の一部で1日以上の遅れが出ているということです。
【ヤマト運輸】
9月10日に発送された荷物の一部で1日以上の遅れのおそれがあるということです。
【福山通運】
9月10日以降に配送センターなどから貨物列車で輸送する予定だった荷物の配送に遅れが出る見通しだということです。遅れが出る可能性が高いのは、▼関東から九州、▼九州から関東、それに▼四国から関東へ配送する場合だということです。
特に<東海道・山陽線 下り>の列車は北海道の農産物を全国の消費者に届ける大きな役割を担っているで、これだけの遅れが発生していると、食品売り場中心に影響していると予想されます。
JR貨物列車の概要
出典:
JR貨物(日本貨物鉄道株式会社)は日本の主要な貨物鉄道会社で、1987年の国鉄民営化に伴い、日本国有鉄道から分立され設立されました。
※一般的にはJR貨物と呼んでいます。
設立:
1987年4月1日
主要な輸送品目:
コンテナ貨物や自動車、石油、化学製品、農産物、幅広い産業製品を取り扱っています。
運行車両:
7000両
JR貨物の特徴
全国ネットワーク
JR貨物は北海道から九州まで日本全域で貨物列車を運行し、港湾や空港とも連携して効率的な物流システムを提供しています。
エコな運送手段
鉄道貨物輸送は、トラックなどの陸上輸送に比べてCO2排出量が少なく、環境負荷が低いことから、エコな輸送手段と注目されています。
輸送能力
貨物列車1本で大型トラック50台以上の貨物を運ぶことができ、大量輸送に優れた手段です。特に長距離輸送に適しています。
主要路線
代表駅な輸送路線として、東海道本線や山陽本線、東北本線などの幹線ルートを利用し、主要都市間での定期貨物列車の運行が行われています。
近年、JR貨物はエコロジーの観点から注目されており、CO2排出削減や持続可能な輸送方法としての鉄道貨物輸送の推進を行っています。また、IT技術の導入により、貨物追跡や物流管理の高度化も進んでいます。
まとめ
今回はJR貨物より発覚した不正内容とJR貨物についての詳細をまとめました。
JR貨物は、輸送能力の高さや環境への配慮が評価されており、特に長距離の大量輸送を担う重要なインフラと見えます。
このような不正問題が発生すると、運行を停止せざるを得なくなりさまざまな物流、生活に影響することになります。
安全確認、検査などはしっかりと行ってほしいですね。
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